4.終わりに

 学習の初めの子どもたちの災害への意識は、「過去に遠くで起きたもの」であり、自分の身近なものとして考えている児童は少なかった。それが、自分の住む地域を実際に歩いて調べたり、自分たちにもできそうなことはどんなことなのかについて考えたりすることを通して、「いつも通っている通学路のあそこが危険だった」「家族のためにも危険な場所を伝えたい」などの思いを持つようになり、防災への意識が高まっていった。その要因としては、マップアプリの「Field On」を使用して実際に地区を歩く活動を行ったことが考えられる。自分たちが実際に調べて記録したものがマップにまとめられたことで、学習意欲が高まり、自分が調べた地区はもちろん、他の地区の様子にも関心が向くようになった。自分たちが住む町や地区を防災的な視点で見ることで新たな発見も見られ、これからの子どもたちの地域での生活において、大変有意義な学習となった。

 そのほか2・3年生は、防災・減災学習の入門として、日本赤十字社の防災・減災プログラムを受講し、「自然の中で起こりうる災害について」中でも「大地震の時の身の守り方」について必要な知識を学んだ。来年度以降の学習につなげていきたい。

(文責 教諭 佐藤航大)