5.まとめ

 学校および自宅からの避難所と避難経路を決める防災教育の学習プログラムを開発した。地域のボランティアの協力を得た2回の野外学習と防災新聞を作成する振り返りの授業から構成した。本授業プログラムの有効性を調べるため試行授業を行い、質問紙調査を行った。その結果、授業を受けて防災マップが気になるようになり、避難について真剣に考えようになった。防災マップは避難所・避難経路を考える学習に、野外調査は避難所や避難経路を決めるのに役立った。その理由は自分の家や地区にも危険なことがあることに気づき,家から避難所までの所要時間が分かった。野外調査をして家からの避難所までの経路の中に危険なところに気づいた児童は8割に達した。その理由に最も多かったものは増水する川であった。他にも現地に行ってみないと分からないことがあり、防災学習を家族とつなぐことができた。