3.授業計画

8月下旬 〇初めの打合せ(小谷小学校) 総合的な学習の時間として実施するうえでの、本校の学習過程を共通理解した。
11月22日 〇神城断層地震発生から5年目。防災を考える日として、神城断層地震を想定した、防災に関する児童集会や保育園との合同避難訓練を実施した。

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令和元年度学校安全総合支援事業実践報告書
(長野県教育委員会)
12月上旬

【2回目の打ち合わせ】

〇12月実施授業の打合せ(小谷小学校)

(小谷小学校・信州大学廣内研究室)
半年前と比較し、児童のICTスキルが飛躍的に向上したことを報告。アプリケーション(Field On!)を積極的に使う学習展開にすることの共通理解した。
12月2日

【オリエンテーション】

○学習に入る前に、事前アンケートとして「神城断層地震について知っていること」をテーマに、ウェビングを実施。

○今回の総合の授業における評価5観点について、児童へ具体的に説明した。

*ゲストティーチャー*

信州大学教育学部社会科学教育 廣内研究室 小保田春加 さん

○ここで表出した児童の見方・考え方や知識・経験と単元最後のふりかえりを比較する。

○児童たちから、学習を通してどういう成長をしたいか聞き、授業者からはそれに基づいて身に付けてほしい力・成長してほしい姿を価値付けた。

12月9日

【授業1回目】

〇神城断層地震(2014.11.22)について知る

〇過去の地震について知る(長野県周辺で起こった過去の大地震)

→大雪、地震と関連付けたふりかえりをすることで、学習問題へ動機付けの土台となる。

*ゲストティーチャー*

信州大学教育学部社会科学教育 廣内研究室 小保田 春加 さん

*資料提供

大糸タイムス株式会社 内山 加代里 さん(小谷村民)

○東日本大震災翌日に発生した長野県北部地震(栄村2011.3.12)を事例として紹介し、大雪と地震を関連付ける。

第1回目の授業に入る前のオリエンテーションでは、 学習の目的や今後の大まかな予定について確認した。
12月17日

【授業2回目】

〇アーカイブを使って神城断層地震の被害等について理解を深めたり、

アーカイブの使い方(タブレット上での操作)を覚えたりする。
1回目の授業では、提供していただい資料とともに、自身の体験をふりかえり、 学習問題の設定等を行った。共通の体験があるというのは、学習素材として非常に高いと感じた
冬休み

〇地域の防災拠点を知る

※冬休みの宿題の一つ
○地域の避難所の特徴を調べ、リストアップする。
1月上旬 〇1月実施授業の打合せ(オンライン)  
1月15日

【授業3回目】

①学習問題の設定

「もし、大雪の登校時に地震が起きたらどのように避難すれば良いのだろうか。」

②-1情報の収集(個人) →家庭からの聞き取り

②-2情報の収集(登校グループ)

 →ICT機器を使ったハザードマップ作りを授業者から提案

○学習問題(解決する共通テーマ)に対して、地域の実情をよく知っている地元の子供たちの予想(考え)を尊重した。

○事象提示(学習問題設定)の際には、大糸タイムス内川様より写真を提供していただいた。(実際の被災写真)

<ハザードマップ作成担当エリア>

栂池 白馬乗鞍 学校 下里瀬 北小谷 中土
ゴンドラ駅周辺 アルプスホテル周辺 学校周辺 ローソン周辺 北小谷駅周辺 中土駅周辺

※エリア設定に関しては、児童の学区における人口が多い(避難所が開設されている地域)から選択した。

1月16日

○校内でマップアプリ(Field On!)の操作練習

*ゲストティーチャー*

特定非営利活動法人DoChubu 落合鋭充 さん

  1. 教室から避難経路を通って避難場所まで撮影しながら移動
  2. 教室でデータのシェア
  3. ふりかえり

○大雪、凍結などの視点をもたせる。
(他校作成のハザードマップとの大きな違い)

→撮影場所で写真にコメントを入れる。
1月22日

○ハザードマップ作り

→アプリ「フィールドオン」を使って、各エリアでのハザードマップを作る。

【午前】 撮影・修正・追加 【午後】 発表・講評

*ゲストティーチャー*

信州大学教育学部社会科学教育 廣内大助 教授

○各エリアに別れ(児童数名+大人)、視点に基づいたデジタルハザードマップ作りに取り組んだ。

 実際のハザードマップ作りでは、小谷村内各箇所で撮影や記録を行った。普段、生活しているエリアであるが、発見や気付きが多く、写真と共にその場で記録し、クラウドにアップロード。教室に戻るころには、共有化できるように地図に表示されている仕組み。 アプリ「フィールドオン」
1月27日

○前時までの復習(写真や映像)

→ハザードマップ作りを通して気づいたこと、感じたことをシェア。

○「発表する」具体的な内容の提示

【条件①】最高学年としての立場

【条件②】大地震に伴う避難は明日発生の可能性もある

【条件③】大人に聞いてもらう

*課題設定

・何のために(目的) ・何を(題材)・どのように(方法)

○思考ツールを使って情報整理・分析

【発表条件】

模造紙2枚分以上、タブレット使用OK、10分間(発表・質疑応答)

*参考(中1国語科ポスターセッション)

○発表目的

→今後も災害に強い小谷村にしていくため。

○データ保存

→年度更新ではなく、データは蓄積されていくことでビッグデータになる。

 

*目的と目標の違いを学級全体で、何のための学習発表

の場なのか再確認。

翌週の授業では、クラウド上のデータや紙ベースの記録をもとにして、情報の整理を行った。 制作活動に入る。(思考ツールの応用場面として設定)
2月上旬

〇製作

国語科での文章作成・プレゼンテーション、理科・保健でのハザードマップ作り等と関連付けて、教科横断的に取り組んだ。

2月17日

〇リハーサル

○1週間前に本番と同条件のリハーサルを行うことで、事前修正・追加をかけやすくなる。

2月25日

○5・6年生合同学習発表会にて、ポスターセッション

→全校児童・教職員、保護者、地域の方などを招待し実施。

○約60分間かけて、ワークショップ型で実施。

〇国語科「提案型文章の作成」と関連付けることで、発信する内容が構造的・論理的になる。

○3つの提案内容

*技術革新によって、アプリケーションなどによるハザードマップ利用の推進

*災害時の時にすぐに動けるように、地域での複数回にわたる防災訓練の実施

*地域の人や教育機関等とう一緒に防災を考える学習会の推進

2月下旬

〇学習全体のふりかえり

→総合ノートや映像等を使いながら、これまでの学習成果・結果をふりかえり、学習者として身に付いたことやもっと追究してみたいことなどを言語化した。

※信大院生はZOOMで授業見学

○ 12月2日に記述したウェビングとの比較をすることで、自分の学びの成長を実感する。

2020年2月25日
大糸タイムス「白馬・小谷ニュース」
3月

○次年度への引継ぎ

①次年度第5学年担当予定の教諭へデータ等の引継ぎ

②信州大学廣内研究室とのミーティング、方向性の確認。