(3)「防災クロスロード」

 生徒はフィールドワークから防災マップを作成したことで,自分の日々生活する地域を災害という観点から見直すことができたが,しかし生徒も実際の自然災害は経験しておらず,防災マップと自分たちの地域で現実に起こりうる災害とが結びつきにくい。そこで,フィールドワーク等でお世話になった町社協と相談し,県政出前講座で「防災クロスロード」を取り入れることにした。

 クロスロードは災害発生時の場面を想定して,その時の対応を考える訓練方法である。防災マップづくりを行ったグループに分かれて,ゲームを行い意見交換をした。いつくかの問題について自分の立場を変えて,「どうすべきか?」を考えるなど,自分の考えとは違う意見や価値観に気づくことができた。活発に意見交換をする様子も見られ,自分たちの今までの学習と実際の災害とが近づいたように感じた。

(生徒の感想)

  • いろんな状況の中で、みんなで考えるのがとても勉強になりました。家に帰ってから、家の防災バッグの中身を確認しました。けっこう、備品がそろっていたので良かったです。
  • けっこう頭を使う質問が多くて大変でした。僕の家でも、災害の時にどうすればよいかを話し合ってみたいです。
  • ちょっとした心理テストみたいな感じで、人それぞれ答えが違っていて話し合うこともできたので良かったです。災害の時に、どう対応したら一番良いのか、ということもみんなの意見の中から分かったことがあったので、とても良かったです。家族とも話し合ってみたいです。
  • クロスロードでは、災害が起きそうな場面、起きたときの場面の行動の選択をゲームでやりました。今回はゲームだったけど、実際に起きたときに適切な選択ができればいいです。

 

 

 

 

 

 

 

(4)学習発表会

 「防災クロスロード」の学習を受けて,生徒たちはもう一度自分たちの「防災マップ」を見直した。そして,2月の1年生最後の参観日にお世話になった木村紀夫さん,信州大学廣内先生はじめ,信大の学生さん,ボランティアで学習に参加していただいた地域の方々,そして多くの保護者を参観していただき,学習発表会を行った。

(生徒の感想)

  • 学習発表会がありました。私たちは1班なので,最初に発表しました。とても緊張したけど,間違えずに言えたので良かったです。他の班の人たちの発表を聞いて,参考にしたい事があったので,自分たちに取り入れたいと思いました。
  • 学習発表会がありました。いろいろと緊張したけど,班のみんなと協力してとても素晴らしい発表になったと思います。この学習を通して,いろいろ学べて命の大切さを改めて知ることができたので良かったです。
  • 発表会が行われました。僕は他の班の発表を聞いて思ったのですが,僕達とは考えが違うと.思いました。まあ,それは普通のことかもしれないですが,なぜか驚きました。そして,僕の発表のときは母さんが見ていて,思わず笑いそうになりました。防災マップつくりで,考えたことを活かしたいです。
  • 参観日で防災の発表会をしました。私は実行委員会なので緊張していました。思ったとおり見にくる母や父が多かったです。心臓がバクバクしました。そして,ついに私がしゃべる番になったとき,緊張のしすぎで,最初はたくさんかんでしまいました。でも,落ちついて言うことができました。iPadもしっかり操作することができました。今日,発表会をやってみて人前に立つのが嫌いだったけど,すこしよくなりました。